ヨムヨムの素敵本紹介ブログ

ヨムヨムが読んだ素敵な本を紹介していきます。

【旅のラゴス】それは、一人の男の冒険譚・・・

今回の紹介本は、旅のラゴスです。

 

【本書のあらすじ】

旅をすることがおれの人生にあたえられた役目なんだ。
集団転移、壁抜けなど不思議な体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅を続ける男・ラゴスの目的は何か?
北から南へ、そして南から北へ。突然高度な文明を失った代償として、人びとが超能力を獲得しだした「この世界」で、ひたすら旅を続ける男ラゴス。集団転移、壁抜けなどの体験を繰り返し、二度も奴隷の身に落とされながら、生涯をかけて旅をするラゴスの目的は何か? 異空間と異時間がクロスする不思議な物語世界に人間の一生と文明の消長をかっちりと構築した爽快な連作長編。

 

【内容の難易度】

★★★★☆(難しい漢字や表現が多め)

ページ数:272ページ

結構古い本(1994年の本!)のため、難しい漢字や表現がちょっと目立つ。

 

ヨムヨム所感】

あらすじにもあるように、主人公ラゴスの冒険譚。 

背景の説明が全然ないまま、物語が進むんだけど、それがまた想像力を掻き立てられる。

色んな文明都市や田舎の情景が目に浮かんで心が落ち着きました。

スカシウマってどんな動物なんだろう・・・

不思議な世界の登場人物たちに心惹かれる物語で、何より旅をしなくなる本。 旅っていいなぁ。

 

 

【心臓の王国】2人の少年が挑む、狂気の世界

今回の紹介本は、心臓の王国です。

 

【本書のあらすじ】

十七歳の鬼島鋼太郎が出会ったのは、白いワンピースのような服に身を包む美青年。
「アストラル神威」と名乗るその青年は、『せいしゅん』をするために橋の上から川に飛び込んで溺れそうになるなど、
予測不能な行動ばかりをとり、鋼太郎を困惑させる。
鋼太郎と友達になりたいと言う神威に対し、面倒に巻き込まれたくない鋼太郎は、
悪い奴ではないと感じつつも、そのままその場を後にした。

しかし数日後、アストラル神威が鋼太郎の通う高校へ転入してくる。青春を謳歌しようとする神威に巻き込まれながら、
鋼太郎もともに高校生活を送るが、そのうちに神威が抱える「恐ろしい秘密」を知り――。

 

【内容の難易度】

★★★☆☆(量は多いが難易度はそこまで!)

ページ数:512ページ

主人公たちがかなり幼いので、テンションに付いていくのがちょっと難しい、ところはあるかも。

 

ヨムヨム所感】

最初は変わった転校生が来たなぁ~。少しズレているけどこの子がどんな物語を巻き起こしていくんだろう、と思って読んでたんですが、途中から雲行きが怪しくなり・・・

最後は壮絶な内容に。

まさか一人の少年の転校がここまでの大事になるとは!

途中あまりの辛さに大泣きしてしまいました。

切なくも温かい、そんな物語です。

後日談があったら見てみたいなぁと思わされる一冊。

 

 

【夢と金】君はお金の仕組みを分かっているか?

今回の紹介本は、西野亮廣さんの夢と金です。

 

【本書の紹介文】

「夢か?金か?」という議論をキミのまわりの連中は繰り返すだろう。
耳を傾ける必要はない。あんなのは全て寝言だ。
「夢」と「お金」は相反関係にない。僕らは「夢」だけを選ぶことはできない。
「お金」が尽きると「夢」は尽きる。これが真実だ。

もしも、キミの両親や学校の先生が「お金の話をするな。はしたない」と言ったなら、彼らのことは軽蔑した方がいい。
もしも、貴方が子供達に対して、そのような言葉を過去に一度でも吐いたことがあるのなら、猛省し、子供達に正面から謝罪した方がいい。
 
日本の「自殺率」「自殺の原因」「犯罪の動機」を見ると、それがいかに畜生道に落ちた言葉なのかが分かる。
貴方の言葉は、自殺と犯罪の後押しだ。
貴方の言葉は、「夢」を殺す作業だ。

なぜ、貴方は夢を諦めた?
なぜ、貴方は他人を妬む?
なぜ、いい歳して不毛なアンチ活動に励む?
答えは分かっているだろう?
だったら、なぜ、それを子供達になぞらせる? 

逃げるな。
今、この国に足りていないのは『希望』だ。
希望をもつためには、夢を語り、「お金」を学ぶ必要がある。
子供は勿論、子供に背中を見せなければいけない大人もだ。

「金の話ばかりしやがって」と言うのなら、分かった。
だったら、僕よりも大きな夢を語り、行動している人間を連れてきてくれ。
それができないのなら、話を聞いて欲しい。
耳障りの良い話はしない。
夢を繋ぐ為の本当の話をする。80分あれば十分だ。

【本書の目次】
第一章 富裕層の生態系
第二章 コミュニティー

第三章 NFT

 

【内容の難易度】

★★☆☆☆(読みやすい!)

ページ数:249ページ

文字びっしりってわけでもなく、イラストも使われており、読みやすい。

なじみのない用語などは解説してくれており、親切。

 

ヨムヨム所感】

ものすごく平たく言えばお金について書かれている本。

NFTの仕組みとか、現在のNFTのマーケットがどうなっているのか、実際に最前線で色んなプロジェクトを動かしている西野さんの実体験が綴られている貴重な本。

他にも、クラウドファンディングやオンラインサロン、これからの時代収益を上げるにはどうしたらいいのか、何をすべきなのか、についても書かれている。

あと自分で稼いでくれる家の話も発想が盲点で非常に興味深かった。

やっぱり体験した人の意見や情報ってとっても貴重。非常に勉強になる。

西野さんはオンラインサロンを開設しているが、入ってみるのも面白そうだと思った。

改めて日本人ってお金に関する知識が不足してるし、あの人はお金に汚い、だとかケチだ、と思われるのを気にしすぎているのかなぁと思わされる。

お金は生きていくうえで必要不可欠だし、何をするにしても大事なのに。

クラウドファンディングやNFTにしても、よく分からないから怪しそう。詐欺かも。と思われて普及があんまり進まないのもやるせないなぁ。

困っている人を救うための優れた仕組みなのに。(一部で詐欺まがいのことをしている人がいるのも事実だけれども、それはどの業界でも一緒)

分からなくて怪しいからこそ、勉強してしっかり理解し、知識を身に付ける必要性を改めて感じた。

使うか使わないかは学んでから決めればいい。

本書は学ぶことの大切さを教えてくれる良書。

自分が縮こまっているから気付かないだけで、世界はとっても広いのかもしれない。

 

↓西野さんのオンラインサロン

salon.jp

【幻坂】心温まる大坂ホラー

今回の紹介本は、幻坂です。

 

 

【本書のあらすじ】

幼い頃、清水坂でよく遊んだ幼いヒナちゃん。不慮の事故で亡くなったヒナちゃんを偲んで、清水坂を通る人に語りかける。坂の傍らにはあのころと同じ、山茶花が咲いています。ーー「清水坂
作家志望の美咲と愛染坂で会い、恋仲になるが、新作に苦悩する新進作家の私。いつしか二人の関係に亀裂が入り・・・。亡くなった美咲の四十九日に愛染坂で再び二人は会えるのか…切ない悲恋を描いた「愛染坂」。
七坂を舞台に歴史的因縁や文化的背景を織り交ぜながら、大阪の人々をリアルに叙情的に描いた傑作9編。
傑作と話題沸騰の、大阪で頓死したといわれる芭蕉の最期を怪談に昇華した「枯野」。怪談雑誌『幽』に連載された8篇に加え、難波の夕陽に心奪われた平安時代歌人藤原家隆の終焉の地となった「夕陽庵」を悠久の歴史とともに描いた書き下ろし傑作。

 

【内容の難易度】

★★★★☆(ちょっと難しいかも!)

ページ数:282ページ

9つの短編で構成されており、1つ1つの物語は短い。

ただ、一部大阪の歴史に触れた物語があり、その手の知識がないと内容が難しい場面も。。。

 

ヨムヨム所感】

ジャンルとしてはホラー小説になるんですかね。ただ、 ホラーといっても全然怖くはなく、心温まるお話ばっかり。

個人的には天神坂というお話が好きでした。

どの話も大阪の情緒を感じさせてくれる内容で、実在する天王寺七坂を巡ってみたいなと思わせてくれる一冊でした。

 

 

 

【地雷グリコ】爽快頭脳戦!心理戦!!

今回の紹介本は、地雷グリコです。

 

【本書のあらすじ】

ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説!

射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。
平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。

 

【内容の難易度】

★★☆☆(読みやすい!)

ページ数:352ページ

比較的シンプルな内容のゲームで高校生同士が争う内容。誰もが知ってるゲームなので分かりやすい。

 

ヨムヨム所感】

めちゃめちゃ頭脳戦、心理戦。主人公たちが勝つ時の爽快感もスゴイ。

あっと驚く勝利を見せてくれる。こんな天才高校生がいたら敵わないなぁ…
また、著者はすごい頭のいい人なんだろうなぁと思った。
読みやすいし、ドラマ化や映画化もしやすそう。
続編出たら是非とも読みたいです。大人から子どもまで楽しめる1冊。

 

【近畿地方のある場所について】その一帯では不可思議な死が続発していた・・・

今回の紹介本は、近畿地方のある場所についてです。

 

【本書のあらすじ】

情報をお持ちの方はご連絡ください

近畿地方のある場所にまつわる怪談を集めるうちに、恐ろしい事実が浮かび上がってきました。

 

【内容の難易度】

★★★☆☆(普通)

ページ数:344ページ

内容としてはそこまで難しくはないです。ただ、ホラーが苦手な方はやめておいた方が良いかも。

近畿地方の●●●●●という地域一帯で起こった不可思議な投稿やオカルト誌へ送られてきた記事などが時系列がばらばらで書かれているので、ちょっとこんがらがることはあるかもしれませんが。。。

 

ヨムヨム所感】

物語は、近畿地方の●●●●●というある一帯の地域で不可思議な怪事件が多発していることを、著者の友人で新人ライターの小沢くんが気づくことから始まります。

小沢くんと著者は過去のオカルト雑誌の記事やインタビューからその怪異の謎を紐解いていきますが、とうとう小沢くんがその●●●●●へ行くことに・・・

ノンフィクションっぽい作りになっており、某掲示板に投稿されているオカルトスレッドやオカルト誌の記事から持ってきたような書き方が非常にリアルで生々しく、怖かったです。

本当に実話に対してインタビューして記事を書いているような書き方。

とても怖かったです。夜読むのはおすすめしません。

でも、面白い内容であることは保証します。

また、最後に袋とじがついているのですが、夜開くことはおすすめしません。

 

 

 

 

【エレファントヘッド】脳の中に別世界の自分!?

今回の紹介本は、エレファントヘッドです。

 

【本書のあらすじ】
本格ミステリ大賞受賞の鬼才が仕掛ける、空前絶後の推理迷宮。

精神科医の象山は家族を愛している。だが彼は知っていた。どんなに幸せな家族も、たった一つの小さな亀裂から崩壊してしまうことを――。やがて謎の薬を手に入れたことで、彼は人知を超えた殺人事件に巻き込まれていく。

謎もトリックも展開もすべてネタバレ禁止!
前代未聞のストーリー、尋常ならざる伏線の数々。
多重解決ミステリの極限!

 

【内容の難易度】

★★★★☆(結構難しい!)

ページ数:404ページ

量子力学多世界解釈の要素が用いられており、少し難しい部分がある。

トリックを紐解いていく部分に関してもこの世界をベースにしているので頭を使う。

 

ヨムヨム所感】

どうしたらこんな物語を思いつくのかと、感嘆させられました。

終盤にどんどん伏線を回収していって爽快でした。でもこれは主人公が頭が良かったから思いつき、実行に移せたことなんだろうなぁと思いました。

自分がこの物語の主人公だったら、何も起こらず、ただただ平凡な毎日を夢の中で語り合うことになりそう笑

内容についてもう少し深く踏み込みたいんですが、発想が新しすぎて下手に喋るとネタバレになってしまう!もどかしい。

読み終わった後に、誰かと感想を語り合いたくなる1冊。